いわく付きの一戸建てを購入した男の、恐怖の出来事……
「大学時代に先輩あたりから聞いた話で、出所は保障できません」との事。
比較的涼しい夏ですが、まあちょっと蒸し暑いときにでもどうぞ!
あっはっは。怪談話ですか?
一つ、怖いの知ってますよ?
不動産っていう仕事には、まあ、そういう「いわく付き」って物件を取り扱うこともあるらしんですよ。
うちの大学にも建築工学っていう学科があって、まあ、その手の先輩からそういう話を聞くこともあるのです。
建築学科のA先輩の友達Bさんが、一戸建てを買ったんですよ。
新築ではないのですが、二階建ての立派な家。
若いBさんが何故、こんな立派な家を買うことが出来たのかといいますと、その家が、よくある「いわくつき」の家だったんですよ。
Bさんよりも先に、Cさんが、その家に住んでいたのですが、Cさんは霊感が強いらしく、黄色い帽子をかぶり、ランドセルを背負った子供の霊に悩まされ、
「おれ、もうこの家に住めねえ・・・Bさん、この家、安値でいいから買ってくれねえか?」
と、Bさんに家を売りつけたという経緯ですね。
Bさんに霊感など皆無で、一戸建てを手に入れて大喜び!!
友達を家に招いて、飲み会や、色んな行事をその家で行い、一戸建ての良さを満喫。
でも、訪れる客のほとんどが、
「何か変だよ、この家~。」
「子供の走る音が聞こえたぞ?」
と、文句たらたら。
まあ、Cさんのことを、皆知っていたので、その所為か、この家のことを良く言う客はほとんどいませんでした。
そりゃあ、皆から
「不気味だ~」
「気持ち悪い家だあー」
って言われたBさんは機嫌が悪くなりますよね。
そこで、幽霊とか呪いとか、全然信じないAさんに家に来てくれって電話したんですよ。
B:「なあAさん、ちょっと遊びに来いよ~。お前ならこの家のよさをわかってくれると思うよ。広いし、あと二人は住めそうなぐらいだぜ?」
A:「んー?じゃあ、今週の土曜に行くよ。花火ももって行こうか?」
B:「ああ、頼むよ。いやもう、みんなして、俺の家のことを悪く言うし、腹が立って腹が立って」
A:「思い込みが人に幻を見せるんだよ。ところで、俺の携帯の番号知ってる? 明日、買い物してから行くから、都合が悪くなったら電話してくれ」
B:「あ、ちょっとまって。」
Bさんが、電話番号を書き取るために何か書くものを探してみると、電話台の近くにクレヨンが。
B:「あ、いいよ。・・・XXXの、XXXX、XXXX・・・判った。じゃ、土曜に」
土曜日、AさんがBさんの家に行ってみると、本当に立派な家で、マジで若いBさんにはもったいない物件。
家のチャイムを鳴らすと、中からBさんが。
「よう!! 良く来たなあ!!」
気のせいだろうか?Aさんには、Bさんがかなりやつれているように見えた。
A:「おまえ、やつれてねえか?」
B:「おまえまでそんなこと言うのかよ~。元気だってば!! とにかく入れよ。良い家なんだ」
実際に入ってみると、本当に良い家で、一階の奥にダイニングキッチン。茶の間、寝室、と部屋がもう一つ。
「こりゃあ・・・本当にあと二人住めそうだなあ。いいなあ。いいなあ」
床の上をゴロゴロ転がるAさん。
ご満悦のBさん。
B:「二階も見てくれよ。眺めがいいんだぜ!!」
Aさんはゴロゴロ転がるのをやめて、Bさんと二階へ。
階段を上ると、廊下と広めの和室が一つ。
それを見た瞬間、Aさんの顔が青くなった。
A:「・・・Bさん、やっぱ、この家、おかしいよ」
そんなことをいきなり言われたら、たとえ今の言葉が冗談でも、Bさんは怒りますよね?
B:「なんだよ!!お前まで!!!もう!!そんなに言うなら出て行けよ!!」
A:「違うんだ、待ってくれよ、幽霊じゃなくって、この家の構造だよ」
Aさんが、紙に家の間取り図を書き始めた。
「この家の外見が、これだろ? 実際の家の間取りはコレ。おかしいんだよ」
図を見ると、家の二階に変な空白部分がある。
A:「この家の二階には、もう一つ部屋があるはずなんだよ」
もう一度、二階に上がると、廊下の突き当たりの壁紙の色が微妙に違う。
壁紙を剥がしてみると、ドアノブが外されたドアが。
そのドアをこじ開けてみると、ガランとした何も無い部屋。
ただ、子供の背丈ぐらいの位置までの高さの壁、一面に、
「パパ出して、パパ出してパパ出して」
という文字が、クレヨンで書きなぐられていた。

このページへのコメント
今、これを読んでいるのはフランスの片田舎なのですが。久しぶりの恐い話を読みたいと思って探したら、コレにあたりました。
ウン。恐かった。
こっちって、あんまりお化けってでないんだよね。

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