生きていると、時に運が悪いとしか言いようがない事態に出くわすことってありますよね?
というのもですね。
今日も千歳は元気に働いて、疲れた体を引きずり家路に着いたわけなんですが、家に帰って千歳がまず何をするか。それは、風呂に入ることなんですよ。
まあ『風呂に入る』といっても、千歳の部屋の風呂場には、本来体を洗うはずのスペースに、洋式トイレがでかい態度で居座っているため、体を洗う場所は浴槽の中になってしまうので、お湯は張りたくても張れず、いつもシャワーだけなんですけどね。
そんなわけで、今日も今日とて服を脱ぎ去り、一糸まとわぬ姿になった千歳は、一日の疲れを癒すためにトイレのある風呂場に行きました。
キュッキュッ(蛇口をひねる音)
シャワー(シャワーの出る音)
んでもって冷たい水がお湯に変わるのを待ちます。
10秒後
20秒後
30秒後
…………ん?
1分後
お湯が出ない(T_T)
お湯が出ないシャワーほど、役に立たないものはありません。
「……外に見に行くか」
うちのお湯はガスで沸かすタイプです。アパートの裏に、各部屋のガスメーターが並んでいる場所があります。
千歳は今脱いだ服をまた着なおすと、その場所に行きました。
ガスメーターにはリセットボタンのようなものがついており、『ガスがつかなくなったら押すように』という指示を千歳は前もって受けていました。
「これを押したらつくだろう」
と、千歳はリセットボタンに手をかけます。
ポチッとな。
で、再度お湯を出そうと試みました。
しかし……
やっぱり出ない(◎皿◎)
これは困りました。いったい千歳はどうやって風呂に入ればよいのでしょう。
ここで、持ち前の反骨精神が首をもたげます。
自分の運の悪さに負けるわけにはいかないのです。
「あの、デヴィ夫人だって、滝に打たれていたじゃないか……」
デヴィ夫人にできて、自分にできないはずはありません。
というわけで、冷水にレッツゴー!
――結論。
デヴィ夫人は、すごい。
次の日、風邪を引いてしまいました(*T^T)ズルズル